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蛸薬師からVol.1 上七軒ビアガーデンで過ごした夏の宵

  • 執筆者の写真: 彩琳
    彩琳
  • 2025年9月8日
  • 読了時間: 2分

更新日:2025年9月12日


夏の宵を彩る上七軒の提灯
夏の宵を彩る上七軒の提灯

彩琳では、このたび公式サイトにて新しくコラム連載を始めました。

私たちがきものを創る日々の中で感じること、京都の風景や季節の移ろい、職人のまなざしや美意識──。そうした背景を言葉にしてお届けすることで、きものの奥行きや“文化を纏う喜び”を、より深く感じていただければと思います。


「蛸薬師から」

「アトリエだより」

「きものコラム」


三つの視点から紡がれる、彩琳とRITOFUの世界。

きものを通して広がる世界や、これからの彩琳・RITOFUの歩みを、ぜひコラムを通じてお楽しみくださいませ。

初回は「蛸薬師から」

京都のアトリエまわりでの日々をお話しいたします。



【蛸薬師からVol.1】 上七軒ビアガーデンで過ごした夏の宵


厳しい暑さにも関わらず、今夏も工房のある京都の中心部は海外からの観光客でいっぱいでした。


そんな街中を少し離れる北野天満宮のすぐ近くの上七軒ビアガーデンは、庭園を望む席、冷房の効いた室内席、欄干に面した特等席など多彩な空間が用意され、全席禁煙の落ち着いた雰囲気。2025年は7月1日から9月6日まで、17時半から夜22時までの2時間制で開催されました。


打水された庭に灯がともり、風に揺れる竹の葉を背景に、浴衣姿の芸妓さんや舞妓さんが席を訪れてくれます。笑顔とともに手渡される千社札は、まるで夏の夜を彩る御守りのよう。


普段は“一見さんお断り”の花街文化を、誰もが気軽に体験できるのは、この季節だけの贅沢です。


昭和23年に始まったこの催しは、京都の夏を語る上で欠かせない風物詩。歴史ある建築と日本庭園が織りなす舞台で、大人だけに許された文化の宵を過ごす――それは、まさに京都が誇る「夏の芸術体験」と呼ぶにふさわしいひとときです。


彩琳の仕事もまた、こうした京都の文化を未来へつなぐ営みのひとつです。江戸時代から三百年以上受け継がれてきた手描き友禅のきものは、今なお時を超えて人々を魅了し続けています。


9月に入り、夏の盛装から単へと移り変わるこの季節。装いの軽やかさとともに、秋の気配を映す色や文様がきものに現れます。

私たちは、職人の技と美意識を次代へ受け渡すとともに、現代の女性にふさわしいきものの在り方を提案しています。

着物を纏って過ごすひとときは、日本の美意識と文化を生きた形で体感する贅沢です。





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秋の気配を描き出す、友禅の筆致




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