蛸薬師からVol.3 京都の師走
- 彩琳

- 1 日前
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――製作統括/アトリエマネージャー 定村の毎日――
年末恒例「吉例顔見世興行」の出演者の名前を書いた“まねき看板”を掲げる「まねき上げ」の日。
毎年の風物詩ながら、ちょっとウキウキします。
尾上菊五郎さんと息子さん?(と思いきや、あとで調べると違ったようで…)の
口上挨拶も行われており、横からそっと覗くほどの賑わいでした。
背中の方から突然、
「ほうらいやーー!!」
と大きな声が響き、思わずびっくり。
菊五郎さんの屋号は“音羽屋”なのですが、
聞き間違いだったのか、おっちゃんの勢いだったのか……
ちょっとした微笑ましさありの時間でした。
看板の上には職人さんたちがまだ作業中。
その姿を眺めていると、
「伝統とは、こういう細部で息づいているのだな」と
静かに感じさせられます。
夜はライトアップもあるとのこと。
昼間とはまた違う、美しい表情を楽しめそうです。
暖かな日が続く今年の冬。
それでも、まねき上げを見ると
「師走が来たな」と心が整います。
京都の暮らしの瞬間を、これからも蛸薬師だよりでお届けしたいと思います。
定村

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工房は、年明け・来春に向けた制作がぎっしり。
手間ひまと時間をかけ、唯一無二の美をつくり続けています。

